【簡単解説】ECUの仕組みと役割

ECUの仕組みエンジン

ECUとは、エンジンの電子制御を行うコンピュータのことです。もう少し詳しく見てみましょう。

スポンサーリンク

ECUとは

ECUはエレクトロニック・コントロール・ユニットの略したものです。以前はECUと言えばエンジン制御コンピュータを指していましたが、現在ではエンジンのほか、トランスミッションブレーキなどの各種それぞれでECUが使用されています。単にECUといった場合はエンジン制御コンピュータを指す場合が多いです。この記事ではこのエンジン制御コンピュータについてご紹介します。

ECUの役割

engine control module
1996年 シボレー ベレッタの ECU
By User:Mgiardina09 – Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=29176958

ECUは燃料を噴射する量やタイミング点火タイミングの制御が主な役割です。他にも可変バルブシステムなどの制御も行っています。

ガソリンエンジンの場合は空気とガソリンを混ぜた混合気に対して、スパークプラグで点火することで燃焼させてエネルギーを取り出しています。ECUは、エアフローセンサーによって計測された空気の量をもとに、空気の量に見合った燃料を計算をし、その量を噴射するようインジェクターに指示を出します。

また、ピストンの位置やカムクランクの角度をセンサーによって監視して、最適な点火時期を計算し、点火信号を送っています。

噴射する燃料の量や点火時期はエンジン回転数や負荷によって変わります。ECU内にはマップと呼ばれる点火時期や燃料噴射量などを定めた表があり、これらのデータに基づいてエンジンの燃料噴射と点火が行われます。

ECUとセンサー

保護カバーを取り外したフォルクスワーゲン ゴルフIII TDIの ECU
Di Cschirp, CC BY-SA 3.0 de, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=16709605

ECUにはエンジンをはじめとして、様々な情報がセンサー類から集められています。いくつか代表的なもの見ていきましょう。

エアフローセンサー・・・吸気量を計測

スロットルポジションセンサー・・・スロットルバルブの開度を計測

カムシャフトポジションセンサー・・・カムシャフトの回転位置を計測

クランクシャフトポジションセンサー・・・クランクシャフト回転位置

水温センサー・・・冷却水の温度を計測

O₂センサー・・・排気ガスに含まれる酸素濃度を計測

ノックセンサー・・・ノッキングの発生を検知

バッテリー・・・充電量などを計測

オルタネーター・・・発電量などを計測

この記事を書いた人
自動車ライター
YOSHIKI

1999年 東京生まれ。幼少期を自動車大国アメリカで過ごし、車に興味を持つ。レンタカー屋やBMW正規ディーラーを経て都内高級中古車ディーラーに勤務。愛車はGR スープラ RZ。

YOSHIKIをフォローする
エンジン
スポンサーリンク
メカニズモ