オルガン式ペダルと吊り下げ式ペダルのメリット・デメリット

オルガン式ペダルと吊り下げ式ペダルのメリット・デメリットボディ

近年、自動車のアクセルペダルには、「吊り下げ式」と「オルガン式」というふたつの機構方式があります。これらのペダル方式にはそれぞれメリットとデメリットがあり、自動車メーカー間で採用が分かれています。本記事では、オルガン式ペダルと吊り下げ式ペダルについて、それぞれの特徴や利点・欠点について紹介します。

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オルガン式ペダルとは?

オルガン式ペダルは、オルガンのペダルのように車の床に設置されているペダルです。高級車や一部の車種で採用されており、足裏全体で操作することが特徴です。アクセル操作がしやすく、燃費の向上や疲労低減に寄与するとされています。マツダは、オルガン式ペダルの配置によって運転時の疲労を軽減し、踏み間違いも起きにくくなると主張しています。

オルガン式ペダルのメリット

  1. 踏みやすい:ペダルの踏み込みと足の軌跡が同じため、違和感なく踏み込むことができます。
  2. アクセルコントロールがしやすい:必要な力を大きく踏み込むため、アクセルのコントロールが容易で安定した速度維持が可能です。
  3. 踏み間違えが起きにくい:左右の足をしっかり踵までつけて操作するため、アクセルとブレーキの踏み間違えが少ない傾向があります。

オルガン式ペダルのデメリット

  1. コストがかかる:かつてはワイヤースロットルが主流でしたので、オルガン式ペダルは吊り下げ式に比べて製造コストがかかるデメリットがありました。しかし、現在ではアクセル入力を電子信号に変える電子スロットルが主流な為、このデメリットは解消しつつあります。
  2. 足をつる可能性がある:初めて運転する場合に足をつってしまうことがありますが、慣れれば解消します。

吊り下げ式ペダルとは?

オルガン式ペダルと吊り下げ式ペダルのメリット・デメリット

吊り下げ式ペダルは、ステアリングホイールのシャフトの下を支点として、ペダルを足裏の上半部で操作する方式です。一般的に自動車で広く使用されており、製造コストが低くシンプルな構造です。

吊り下げ式ペダルのメリット

  1. 普及している:一般的な自動車に採用されており、安価で普及しています。
  2. 足をブレーキとアクセルの間で行き来しやすい:足先を使って操作するため、ブレーキとアクセルの切り替えが容易です。

吊り下げ式ペダルのデメリット

  1. 踏み込みにくい:吊り下げ式はペダルを踏んだ時のペダルの軌跡と足裏の軌跡が異なります。そのため、支点がずれることがあります。また足先で踏み込むため、アクセルのコントロールがオルガン式より難しい場合があります。

まとめ

オルガン式ペダルと吊り下げ式ペダルは、それぞれ異なる特徴を持ちます。オルガン式ペダルはアクセル操作がしやすく、燃費にも良いとされていますが、慣れが必要な場合があるといったデメリットもあります。一方、吊り下げ式ペダルは普及しており、足先での操作が行き来しやすいという利点がありますが、踏み込みにくいという面もあります。

自動車メーカーは、運転者の利便性や安全性を考慮し、どちらの方式を採用するか選択しています。運転者自身の好みや慣れによっても、どちらが適しているかが異なる場合がありますので、試乗などを通じて比較検討すると良いでしょう。

この記事を書いた人
自動車ライター
YOSHIKI

1999年 東京生まれ。幼少期を自動車大国アメリカで過ごし、車に興味を持つ。レンタカー屋やBMW正規ディーラーを経て都内高級中古車ディーラーに勤務。愛車はGR スープラ RZ。

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