ボディとはその名の通り車体を表します。フレームとは車の骨格を意味します。これらは車の構成部位の中で最も大きくて重い部位で、車の大きさや見た目、性格が決まります。そんなボディとフレームの種類・構造について見ていきましょう。
ボディの構造
自動車のボディ構造は大きく分けると、「フレーム構造」と「モノコック構造」の2種類に分ける事できます。そもそも車のフレームとは、車の骨格ともいえるもので、各パーツを取り付ける土台部分です。「フレーム構造」は、エンジンやドライブトレインなどが取付けられた「フレームシャシー」とよばれるものの上にボディが載せられている構造のことです。「モノコック構造」は、シャシー(車台)とボディが一体化されている構造です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
ラダーフレーム構造
ラダーとはハシゴを意味する英語で、このラダーフレームの起源は馬車が使われていた頃まで遡ります。ラダーフレームには左右に一本ずつメインのフレームとなる「サイドメンバー」があり、それらを「クロスメンバー」と呼ばれるもので、ハシゴのようにつなぎ合わせて構成されています。ハシゴ状のフレームの上ににエンジンやサスペンション、そしてボディが乗ります。
ラダーフレーム構造のメリット
構造がシンプルなので、衝撃に強くて荒れた路面を走っても歪にくい構造なので、SUVやクロスカントリー車に採用されています。また、フレームとボディが分かれているので、ボディが凹んでしまっても、フレームにダメージが入りにくいのがメリットです。
ラダーフレーム構造のデメリット
ラダーフレームは衝撃などには強いのですが、剛性(曲げやねじりの力に対する変形のしずらさ)が弱く、これを強固にするには、フレームを構成する板材を厚くしなければなりません。当然板材を厚くすると重量が増えてしまい、燃費や動力性能が悪くなります。また、フレームとボディが別々なので、運転中に車体が振動しやすくなります。
モノコック構造
モノコックとは「mono(モノ)=単一の」「coque(コック)=船体、殻」の意味のフランス語が語源です。モノコック構造は、フレームとボディが一体化した構造のことです。一体になっているので軽量化が可能で、剛性も高める事が出来ます。
モノコック構造のメリット
モノコック構造は先述の通り、ラダーフレームよりも軽量です。軽量であるという事は、燃費や動力性能が優れていることを意味します。またボディ自体が一体構造となっているので、ラダーフレームよりもがあります。さらに床の位置を低くできるので、車内空間を広く確保できたり、乗り心地がラダーフレームよりも優れています。
モノコック構造のデメリット
モノコック構造は、ボディがフレームの役目も兼ねているので、衝突の強さによってはボディが変形してしまい走行できなくなることがあります。また少しの変形しただけでも、車全体に悪影響を与えることもあります。