【簡単解説】バッテリーの仕組みと役割

バッテリーエンジン

車のバッテリーは、電気を充電し電力を電飾品などに供給させる重要な役割を持つ部品です。もう少し詳しく見てみましょう。

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バッテリーとは

【簡単解説】バッテリーの仕組みと役割

バッテリーは、スマホ同様に電気を貯めておくことができる部品です。例えば、エンジンを始動させる際にはセルモーターに電気を供給します。また、カーナビやヘッドライト、エアコンなど様々な電子機器にも電気を供給しています。スマホはコンセントから充電できますが、車のバッテリーはエンジンの力を利用して、オルタネーターと呼ばれる発電機がバッテリーに電力を供給します。

バッテリーの構造

バッテリー仕組み
Par OpenStax — https://cnx.org/contents/havxkyvSZIP Download:https://cnx.org/exports/85abf193-2bd2-4908-8563-90b8a7ac8df6@9.524.zip/chemistry-9.524.zip, CC BY 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=64300665

車のバッテリーには鉛蓄電池を使ったバッテリーが多く採用されています。その構造について見ていきましょう。バッテリーの電極には二酸化鉛(プラス極板)と海綿状鉛(マイナス極板)が使われており、これらの電極板は、電解液である希硫酸に満たされています。これらが化学反応を起こすことで電力を生み出しています。プラス極板とマイナス極板の1つずつは、セルと呼ばれる1つの部屋に入っています。2つの極板が直接触れてしまうと外部に放出する前に電力を失ってしまうので、セパレータと呼ばれる絶縁物を間に挟んだ状態で両極板が交互に設置されています。乗用車の電装品は12Vですが、1セル当たり約2Vの電圧を発生するので、6個を直列に組み合わせ約12Vにしています。

バッテリーの原理

【簡単解説】バッテリーの仕組みと役割

例えばライトを点灯したとき、プラス極板の二酸化鉛、マイナス極板の海綿状鉛は希硫酸に反応して硫酸鉛に変化します。電解液である硫酸は、化学反応後は水となります。オルタネーターのよって充電を行うと硫酸鉛に変化していた陽極板、陰極板はそれぞれ二酸化鉛、海綿状鉛に戻ります。また水も硫酸に戻り放電する前の状態に戻ります。

バッテリーの種類

開栓型バッテリー

バッテリー

開栓型は、多くのクルマに使用されているもっとも一般的タイプです。蓋を開けて電解液を補充することができます。

密閉式バッテリー

密閉式バッテリー

密閉式バッテリーは、電解液がシールドされているバッテリーです。気密性が高く、バッテリー液の減りがほとんどないので、電解液の補充が不要であり、メンテナンスフリーバッテリーとも呼ばれます。密閉式は輸入車や電気自動車を中心に搭載されています。

ドライバッテリー

ドライバッテリー

通常のバッテリーはセルの中に電極が電解液に浸されていますが、ドライバッテリーは電極に電解液が染み込むように充填されています。このため、液漏れの心配がないので、バッテリーを横にしても使うことができ、非常に軽量なので、レースカーにも採用されます。アフターパーツでもありますが、非常に高価です。

アイドリングストップ用バッテリー

停止と始動を繰り返すアイドリングストップ車は、バッテリーに多くの負担がかかります。そのため、アイドリングストップ搭載車専用のバッテリーは、通常のバッテリーよりも大容量かつ素早い充電性能があり高性能です。

ハイブリッド用、補機バッテリー

ハイブリッドバッテリー

ハイブリッド車には、走行に使われる「走行用バッテリー」と、通常の車のように、電装品やシステム電源に使われる「補機バッテリー」の2種類があります。走行用バッテリーには、大きく分けてリチウムイオンバッテリーとニッケル水素バッテリーの2種類があります。

この記事を書いた人
自動車ライター
YOSHIKI

1999年 東京生まれ。幼少期を自動車大国アメリカで過ごし、車に興味を持つ。レンタカー屋やBMW正規ディーラーを経て都内高級中古車ディーラーに勤務。愛車はGR スープラ RZ。

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