圧縮比とノッキングについて簡単に解説!

4バルブエンジン

圧縮比とは、シリンダーの最も容積が大きくなる時の容量と、最も容積が小さくなる時の容量の比率を表す値です。

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圧縮比のイメージ

圧縮比

圧縮比とは、エンジンの圧縮行程において、シリンダー内の混合気が何分の1に圧縮されるかを比率で表したものです。イメージ図のようにシリンダー容積を燃焼室容積で割ったものです。理論上、圧縮比が高ければ高いほど、熱効率が良いとされてます。しかし、圧縮比を高め過ぎると摩擦が増えることになるので、かえって効率が低下してしまい、後述するノッキングを発生しやすくなります。ガソリンエンジンの場合、圧縮比は14程度が理想とされていますが、実際には10~12程度でエンジンの性能に合わせて設定されています。

ターボの方が圧縮比が低い

ターボチャージャー

ガソリンエンジンでは、よりエンジンの出力を高めるために、ターボ(ターボチャージャー)を装着している車があります。ターボなどの過給機を装着していない車のことを自然吸気エンジンと言います。

関連:【ザックリ理解】ターボチャージャーの仕組みと種類

なぜターボ車の方が圧縮比が低いのかというと、ターボはコンプレッサーを利用して大気中の空気を圧縮してエンジンに送り込みます。つまり、エンジンに入ってくる時点で圧縮されている空気を、燃焼室でさらに圧縮してしまうと、異常燃焼(ノッキング)が発生してしまいます。

そこで、ターボエンジンは自然吸気エンジンよりも圧縮比が低く設定されています。

ノッキングとは

ノッキング

ノッキングとは、シリンダー内で本来とは異なるタイミングで混合気が発火してしまい、ピストンが想定外の動きをし、異音や振動が生じる現象の事です。アクセルペダルを踏み込むと「カラカラ」音がしたり、エンジンがしゃっくりをしているかのような振動を起こすこともあります。

また、ノックセンサと呼ばれる、ノッキングの発生を感知する部品もあります。ノッキングが起こるとエンジンには特定の周波数の振動が発生します。シリンダーブロックにノックセンサーを取り付ける事によってノッキングを検知し、ECUに信号を送ります。信号を受信したECUは、ノッキングが発生しないようにスパークプラグの点火時期を遅らせます。

関連:【簡単解説】スパークプラグとイグニッションコイル

この記事を書いた人
自動車ライター
YOSHIKI

1999年 東京生まれ。幼少期を自動車大国アメリカで過ごし、車に興味を持つ。レンタカー屋やBMW正規ディーラーを経て都内高級中古車ディーラーに勤務。愛車はGR スープラ RZ。

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