排気量とは簡単に説明するとエンジンが吸い込むことができる空気と燃料の量のことです。この排気量によって自動車税が変わったりします。特にバイク界隈では、「排気量マウント」と呼ばれる大排気量のバイクに乗った人が、小排気量のバイクを小ばかにする行為が散見されます。排気量とは何か見てみましょう。
排気量とは?
排気量をマフラーから排出される量と勘違いされる方もいらっしゃいますが、そうではありません。正しくは、図のように燃焼に用いられるシリンダー容積の合計のことです。排気量の単位には、容積を表す「cc」もしくは「L」が用いられます。
排気量が大きいとどうなるのか?
車の分類が変わる
道路運送車両法では、クルマのカテゴリーを以下のように大きさと排気量で分類しています。
分類 | 軽自動車 | 小型自動車 | 普通自動車 |
---|---|---|---|
総排気量 | 660cc以下 | 661cc以上2,000cc以下 | 2,000ccより上 |
大きさ | 全長3.4m以下 全幅1.48m以下 全高2.0m以下 | 全長4.7m以下 全幅1.7m以下 全高2.0m以下 | 小型自動車より上 |
ナンバープレート | 黄色ナンバー | 白ナンバー 分類番号は5 (または7) | 白ナンバー 分類番号は3 |
分類次第で任意保険料などが変わることがほとんどです。筆者も軽自動車(660cc)のダイハツ・コペンから、普通自動車のGRスープラ(3,000cc)に乗り換えましたが、保険料は3倍以上になりました。
エンジンパワーの違い
基本的に、排気量が大きいとエンジンパワーも大きく、小さいとエンジンパワーも小さくなります。エンジンのパワーが強力であるほど加速性能が優れています。その反面、排気量が大きいと燃費は悪くなる傾向があります。
自動車税の金額
自動車税(軽自動車税)は年に1回、4月1日時点の所有者が支払い、以下のように排気量に応じて課税されます。新車登録から13年以上経過したガソリン車は、自動車税が約15%、軽自動車の場合は約20%高くなります。
排気量 | 2019年9月までに購入 | 2019年10月以降購入 |
---|---|---|
軽自動車 | 1万800円 | 1万800円 |
排気量1000cc以下 | 2万9500円 | 2万5000円 |
排気量1000cc超から1500cc以下 | 3万4500円 | 3万500円 |
排気量1500cc超から2000cc以下 | 3万9500円 | 3万6000円 |
排気量2000cc超から2500cc以下 | 4万5000円 | 4万3500円 |
排気量2500cc超から3000cc以下 | 5万1000円 | 5万0000円 |
排気量3000cc超から3500cc以下 | 5万8000円 | 5万7000円 |
排気量3500cc超から4000cc以下 | 6万6500円 | 6万5500円 |
排気量4000cc超から4500cc以下 | 7万6500円 | 7万5500円 |
排気量4500cc超から6000cc以下 | 8万8000円 | 8万7000円 |
排気量6000cc超 | 11万1000円 | 11万0000円 |
排気量が大きい車のメリット
排気量が大きい車のメリットとして、先述したようにエンジンパワーが強力であることが挙げられます。アクセルを踏み込めばスムーズに加速して、エンジンの回転数もさほど上がらず、音も静かです。
排気量が大きい車のデメリット
排気量を大きくするという事は、エンジンを大きくする必要があります。さらに、エンジンの力に耐えられるだけの頑強なボディや、高いブレーキ性能も求められます。そうなると必然的に、車両本体価格やパーツ交換代も高くなります。また、排気量が大きいと一度に消費する燃料も多いため、一般に排気量の大きい車ほど燃費が悪い傾向にあります。