ピストンの役割と各部の名称

ピストン エンジン

ピストンとは、エンジンを構成する部品のひとつで、シリンダーの中を往復して車を動かす力を生み出す役割があります。

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各部の名称と役割

ピストン

ピストンの頭部をピストンヘッドといい、ピストン側面の下部をピストンスカートと言います。このピストンスカートはコンロッドの傾きによってピストンが首を振って、ボアの壁面に衝突するのを防ぐ役割があります。そして、内部にはコンロッドと接続するピストンピンがあります。また、ピストンの上面にはバルブとの接触を避けるために、バルブリセスという凹みが設けられている場合があります。

コンプレッションリングとオイルリング

ピストンリング

気密維持や潤滑などの目的で、ピストン外周の溝にはピストンリグと呼ばれる円環状の部品があります。このピストンリングは、コンプレッションリング(トップリングとセカンドリングの2つ)、オイルリングの3本が1セットになっている場合が多いです。

コンプレッションリング

ピストンとシリンダー内壁の間のすき間を無くす部品です。燃焼室からクランクケース側へ圧縮ガスが漏れるのを防ぎます。この圧縮ガスのことをブローバイガスと言います。

オイルリング

シリンダー内壁についている余分なエンジンオイルをかき落とす部品です。適度な油膜を形成してピストンの焼きつきを防止するた役割があります。オイルリングは3ピース構造とされるのが一般的です。2本の薄いリングでオイルを書き落とし、エキスパンダーリングと呼ばれる波状の部品で、この2本のリングの形を保ちます。

ピストンの動き

ピストン

現代のエンジンは「吸入→圧縮→燃焼→排気」という4つの工程を繰り返す、4サイクルと呼ばれる方式を採用しています。車を動かす、つまりエンジンを動かすには空気燃料火花が必要になります(ガソリンエンジンの場合)。これを4つの工程に当てはめると

空気燃料をシリンダーの中に吸入
※空気と燃料を混ぜたものを混合気と言います。
吸入した混合気を圧縮
圧縮した混合気に火花を散らして点火、燃焼させる
燃焼によって生じたガスを排気する

という流れになります。より詳しくはこちらをご覧ください。

この記事を書いた人
自動車ライター
YOSHIKI

1999年 東京生まれ。幼少期を自動車大国アメリカで過ごし、車に興味を持つ。レンタカー屋やBMW正規ディーラーを経て都内高級中古車ディーラーに勤務。愛車はGR スープラ RZ。

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