シリンダーライナーとは

シリンダーライナーエンジン

シリンダーブロックのシリンダーの焼きつき防止、摺動性(しゅうどうせい)を良くするのためにはめ込まれる筒のことです。摺動性とは、簡単に言うと滑りやすさの事をいいます。ライナーを液体窒素で冷やして縮めてからシリンダーに圧入する方法と、鋳造する時にライナーごと溶かした金属を鋳型に流し込む方法があり、現在は後者が主流です。

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どうしてシリンダーライナーが使われるのか?

シリンダーブロック

元々シリンダーブロックは鋳鉄でできていました。しかし、アルミ合金製のシリンダーが登場すると、硬い鉄でできたピストンリングの摺動に耐えられないため、鉄を使ったライナーが使われるようになりました。アルミ合金シリンダーブロックでは耐久性の観点からシリンダーライナーが使われることが多いですが、昨今ではブロック剛性の確保という観点からライナーレスも増えてきました。

シリンダーライナーの修理

割れたシリンダーライナー

一部のエンジンでは、シリンダーライナーが摩耗または損傷した場合に備えて、シリンダーライナーを交換できます。交換ができないエンジンでは、既存のライナーに穴を開けて新しい滑らかで丸い表面を作成することで、シリンダーを修理できる場合があります。

ウェットライナー

ほとんどのエンジンは、ライナーがエンジンブロックに囲まれ、クーラントと接触しないドライライナーを使用します。しかし、一部の水冷エンジン、特にフランス車では、ウェットライナーを備えたシリンダーが使用されています。ウェットライナーは、ライナーの周囲から直接放熱できるという点で冷却性が優れていますが、この設計ではエンジンの剛性が低下します。

この記事を書いた人
自動車ライター
YOSHIKI

1999年 東京生まれ。幼少期を自動車大国アメリカで過ごし、車に興味を持つ。レンタカー屋やBMW正規ディーラーを経て都内高級中古車ディーラーに勤務。愛車はGR スープラ RZ。

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