ローダウン後のクルマにアライメント調整は必要?

【トー・キャンバー・キャスター】ホイールアライメントとはコラム

車のハンドリングを良くしたり、見た目をかっこよくするために、車高を下げようと思っていませんか?もしそうなら、車高を下げるとサスペンションのジオメトリーが変化し、純正アライメント仕様の一部が狂ってしまう可能性があります。ここでは、車高を下げた後にアライメントを取ることを検討すべき理由を説明します。

スポンサーリンク

車のスプリングを交換した後にアライメントが必要なのはなぜ?

【簡単解説】サスペンションの構成・役割・種類

車高を下げると、サスペンションのジオメトリーが変化するのはご存じのとおりです。例えば、4本の脚を持つ虫が地面に座っているとします。その虫の背中に圧力をかけて重心を下げると、脚が反り返ってしまいます。車高を下げると、車のサスペンションも同じことが起こります。

ローダウン後のサスペンションジオメトリーの変化はもちろんのこと、取り付け作業によっても変化することがあります。スプリングを交換するためには、ショックボディ全体とキャンバー・キャスタープレート(一部車種)を取り外す必要があります。キャンバー・キャスタープレートは、車のサスペンションの調整を維持する上で重要な役割を果たします。

これらのプレートを一度外してしまうと、元の位置に戻すのは難しいので、車のアライメントが狂ってしまいます。しかし、アライメント専門店であれば、車高を下げた状態でも仕様通りに戻すことが可能です。

アライメントを行うタイミングは?

【簡単解説】サスペンションの構成・役割・種類
オリジナルのアップロード者は英語版ウィキペディアのSfoskettさん – en.wikipedia からコモンズに移動されました。, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1827817による

車を下げた後すぐにアライメントを取らない方が良いと言われています。新しいスプリングがまず馴染む必要があり、それによって車がわずかに低くなることがあります。このスプリングが馴染むには通常15~30km程度の走行が必要なので、新しいスプリングが慣れるまで1日から最大1週間程度かかることもあります。その後、車のサスペンションは工場出荷時の仕様に合わせられるようになります。

1cmしか下げない場合はどうする?

車のサスペンションを1インチ下げるだけならアライメントを取る必要はない、というのはよくある誤解です。サスペンションの部品を取り外して交換すると、アライメントが狂ってしまうのです。1cm下げようが3cm下げようが、タイヤの摩耗を早めることのないよう、アライメントを調整ておきましょう。

アライメントにかかる費用は?

【簡単解説】サスペンションの構成・役割・種類

アライメントにかかる費用は、行く店や内容によって異なります。一般的に輪のアライメントは1万円~2万円前後の費用がかかると言われています。そのため、アライメントを取ることを嫌がるドライバーも少なくありません。しかし、サスペンションを正しく調整することで、より安全な運転が可能になり、タイヤの摩耗がより均一になり、ローダウンしたばかりの車を問題なく楽しむことができます。

この記事を書いた人
自動車ライター
YOSHIKI

1999年 東京生まれ。幼少期を自動車大国アメリカで過ごし、車に興味を持つ。レンタカー屋やBMW正規ディーラーを経て都内高級中古車ディーラーに勤務。愛車はGR スープラ RZ。

YOSHIKIをフォローする
コラムシャーシ
スポンサーリンク
メカニズモ