長年にわたって、ガソリンエンジンのクリーン化やバッテリー技術の利用が強く求められてきました。この新しい市場で競争するために各メーカーが電気自動車の生産を急いでいる一方で、ハイブリッド技術を採用しているメーカーもあります。長い間、ハイブリッド車は、優れた航続距離や高性能エンジンがなかったため、退屈なものでした。
しかし、最近ではスーパーカーメーカーもこの技術を採用し、自動車愛好家に公道走行用の高性能車両を提供しています。そこで、本稿では最先端のハイブリッドパワートレインを搭載したスーパーカー5台をご紹介します。
フェラーリ296GTB
メーカー | フェラーリ |
製造年 | 2022年~現在 |
構成 | 2,992ccV型6気筒ツインターボ + モーター |
最高出力 | 830PS/8,000rpm(エンジン単体:663PS) |
トルク | 75.5kgm(740Nm)/6,250rpm |
0-100km加速 | 2.9秒 |
フェラーリ296GTBは2022 年から製造されている、リアミッドシップエンジン、後輪駆動のスポーツカーです。
296 GTB は、快適性を高めるための高級装備を備え、洗練されたスーパーカーと言える存在です。フェラーリの新しいバンク角は120度のV6 ハイブリッド アーキテクチャを採用し、バンク内にターボチャージャーを搭載。電気モーターを組み合わせることで最大830馬力を発揮します。
メルセデスAMG ONE
メーカー | メルセデスAMG |
製造年 | 2022年~現在 |
構成 | 1.6L V型6気筒ツインターボ + モーター(4基) |
最高出力 | 830PS/8,000rpm(エンジン単体:663PS) |
トルク | 非公表 |
0-100km加速 | 2.9秒 |
Mercedes -AMG ONEは、 Mercedes-AMGによって製造された限定生産(275台)のプラグイン ハイブリッドスポーツカーで、F1由来のテクノロジーを搭載しています。メルセデスAMGペトロナスF1チームのドライバーであり、7度の世界チャンピオンに輝いたルイス・ハミルトンが車の開発に携わり、プロトタイプをテストしています。
F1マシンの1.6リッターターボチャージャー付き90度V6エンジンをベースにしており、エンジンの回転数はアイドル時で1,280rpm、レッドゾーンは11,000rpmになります。ただし、エンジンは 50,000 kmしか持たず、所有者はエンジンの修理のために車を返却する必要があります。
4基あるモーターのち、1基(120kw)はエンジンと直結し、もう1基(90kw)はターボチャージャーと連動。残る2基(120kw×2)はそれぞれ前輪を駆動します。
フェラーリ SF90 ストラダーレ
メーカー | フェラーリ |
製造年 | 2020年~現在 |
構成 | 3,990cc V型8気筒ツインターボ + モーター(3基) |
最高出力 | 780ps/7,500 rpm (エンジン) システム合計出力1,000 ps |
トルク | 800Nm(81.6kg-m)/6,000 rpm (エンジン) |
0-100km加速 | 2.5秒 |
フェラーリSF90 ストラダーレは、フェラーリが製造するミッドシップPHEV (プラグイン ハイブリッド電気自動車)スポーツカーです。この車の名前はSF90 F1 マシンと同じで、SF90 はスクーデリア フェラーリレーシング チームの 90 周年を表し、「Stradale」は「公道のために作られた」という意味です。
エンジンは、 488 PistaおよびF8 Tributoモデルに搭載されているユニットを進化させたものです。各シリンダーのボアを 88 mm に拡大することにより、エンジンの容量は 4.0 L (3,990 cc) になりました。
エンジン単体で780psものパワーを発揮するのに加え、220馬力を発生する3基の電気モーターを搭載し、エンジンとギアボックスの間に1基、フロントアクスルに2基備えられています。
アストンマーチン・ヴァルキリー
メーカー | アストンマーチン |
製造年 | 2021年~現在 |
構成 | 6,500 cc V型12気筒 + モーター |
最高出力 | 1,160PS / 10,500rpm |
トルク | 900Nm / 6,000rpm |
0-100km加速 | 2.5秒 |
アストンマーチン・ヴァルキリーは、英国の自動車メーカー、アストンマーチン、レッドブル レーシング アドバンスト テクノロジーズ、およびその他数社が協力して製造した限定生産(150台)のハイブリッドスポーツカーです。
この車にはコスワース社がカスタマイズした6.5リッター自然吸気V12エンジンが搭載されており、10,500rpmで1,000馬力を発生します。
また、ヴァルキリーのハイブリッドシステムは、Integral Powertrain社が特注の電気モーターを供給し、電気自動車メーカーのリマックは軽量ハイブリッド バッテリーシステムを供給しています。
この車の製造には専任のプロジェクトチームが、1台当たり2000時間、手作業で製造します。150台のうち、日本には11台が納入される予定です。
ランボルギーニ・レヴエルト
メーカー | ランボルギーニ |
製造年 | 2023年 |
構成 | 6,500 cc V型12気筒 + モーター(3基) |
最高出力 | 825PS/9250rpm システム合計出力1,029PS |
トルク | 725N·m (73.9kgf·m)/6,750rpm |
0-100km加速 | 2.5秒 |
ランボルギーニ・レヴエルトは、ランボルギーニの最新フラッグシップスーパーカーであり、アヴェンタドールの後継にあたります。
825PSを発揮する6.5 リッター自然吸気V12エンジンをミッドシップに搭載。さらに3つの電気モーターも搭載されており、そのうちの 2 つは前輪を駆動し、3 つ目は 8 速デュアルクラッチ オートマチック トランスミッションと組み合わされています。この結果、総合出力は1,029PS馬力となり、レブエルトはランボルギーニ史上最も強力なものとなります。