バルブタイミングとは、エンジンの吸排気バルブの開閉タイミングのことです。
4ストロークエンジンのバルブタイミング
現代のエンジンは「吸入→圧縮→燃焼→排気」という4つの工程を繰り返す、4ストロークと呼ばれる方式を採用しています。この4工程におけるバルブの状態を見てみましょう
吸入
![吸入](https://meccanismo.net/wp-content/uploads/2022/11/image-2022-11-08T144057.294-1024x683.webp)
吸気行程では、混合気(または空気)をシリンダへ入れます。このとき、バルブは吸気バルブが開き、
排気バルブは閉じています。
圧縮
![圧縮](https://meccanismo.net/wp-content/uploads/2022/11/image-2022-11-08T144538.087-1024x683.webp)
圧縮行程では、取り入れた混合気を圧縮します。このとき、吸排気バルブは共に閉じています。
燃焼
![燃焼](https://meccanismo.net/wp-content/uploads/2022/11/image-2022-11-08T151701.604-1024x683.webp)
燃焼行程では、 圧縮された混合気を点火プラグから火花を放つことで燃焼します。このとき、吸排気バルブは共に閉じています。
排気
![排気](https://meccanismo.net/wp-content/uploads/2022/11/WEBP-2022-11-08T153801.326-1024x683.jpg)
排気行程では、排気ガスをシリンダから出します。このとき、吸気バルブは閉じ、排気バルブは開きます。
バルブオーバーラップ
シリンダーが排気行程から吸気行程に移行する際に、排気バルブが閉じる前に吸気バルブが開き始めることで、混合気の流入と排気ガスの流出が同時に起きるタイミングがあります。これをバルブオーバーラップと呼びます。排気ガスが排気ポートから排出される際の負圧(吸い込まれる力)を利用して、混合気をシリンダー内に引っ張り込むことによって、充填効率を高めるためにこのような区間が設けられています。最適なバルブの開閉タイミングやオーバーラップの量はエンジンの回転数などで変わります。