スパークプラグとイグニッションコイルは、火花着火をすることによって混合気を燃焼させる役割を担っているパーツです。その仕組みをもう少し詳しく見てみましょう。
スパークプラグとは
ガソリンエンジンは、燃料と空気を混ぜた混合気をタイミングよく燃焼させることによって、動力を発生させています。しかし、燃料であるガソリンは、自分では着火しにくく、燃焼させるには火を着けてもらう必要があります。スパークプラグとは、火花を飛ばすことによって、混合気に点火する役割をになっています。
点火されるタイミング
圧縮工程でピストンが上死点に到達する少し前に着火されます。この着火される時期を点火時期や点火タイミングと呼びます。点火時期はエンジンの回転数など、エンジンが置かれている状況によって変化します。
スパークプラグの各部の名称と役割
ターミナル・・・イグニッションコイル(後述)でつくられた電圧を受ける部分。
ガイシ・・・漏電を防ぐ磁器製の絶縁体。
ネジ部・・・エンジンに取り付ける部分
中心電極・・・ターミナルから流れてきた高圧電流が伝わる部分。
接地電極・・・中心電極との間で放電現象を起こし飛火と着火をする部分。
点火プラグの動力源
燃焼室内で放電させるためには、20,000~35,000Vもの高電圧が必要になります。しかし、バッテリーの電圧は12Vと低いため、電圧を高めてあげる必要があります。そこで登場するのがイグニッションコイルと呼ばれる変圧器です。
最適な点火時期にECUが信号をイグニッションコイルにおくります。しかし、このECUから来る信号は非常に弱い電流であるため、イグナイターと呼ばれる電子回路で増幅してからイグニッションコイルに送られます。
スパークプラグの種類
以前はスパークプラグの2つの電極にはニッケル合金が使われていました。しかし、放電の際の衝撃や熱などで、電極が消耗してしまうので、現在ではプラチナ製のプラチナプラグ、イリジウム合金製のイリジウムプラグが採用されています。プラチナプラグ、イリジウムプラグの長寿命モデルでは、交換距離の目安は10万キロと言われています。