「そろそろオイル交換ですね」と言われたけれど、前回からほとんど走っていない。いや、まだ駐車場から数回しか出てないんですが。それでも交換する必要はあるのでしょうか?今回は、走行距離だけでは決められないオイル交換の時期を、やさしく整理します。
アイキャッチ:エンジンへオイルを入れる作業の例。指定された距離と期間で交換時期を管理します。
Santeri Viinamäki / 出典 / CC BY-SA 4.0(一部加工)
交換時期には「距離」と「期間」の二つがある

Frettie / 出典 / CC BY 3.0
エンジンオイルは、中の部品を滑らかに動かし、熱を運び、汚れを取り込むなどの仕事をします。働き方の詳しい説明はエンジンオイルとオイルポンプへ。今回は、いつ替えるかに絞ります。
多くの車では、交換時期を「○km、または○か月」と指定しています。これは両方を満たすまで待つという意味ではなく、先に来た方で判断するということです。距離が少なくても、指定された期間が過ぎれば交換の時期になります。
例えばトヨタの一般的な案内では、ターボを除くガソリン車の標準交換時期を15,000kmまたは1年としています。ただし車種や使用条件で違うため、この数字をすべての車の正解にはしません。自分の車のメンテナンスノートが基準です。[1]
走っていない間も、オイルの状態は変わる

SIGAUS / 出典 / CC BY-SA 4.0
オイルは、走行距離だけに合わせて劣化するものではありません。使う間に受けた熱や空気との接触、燃料や水分などの混入も状態に関係します。添加剤と呼ばれる、性能を助ける成分の働きも含めて管理する必要があります。 燃料が燃えると水も生まれる点は、排気口から水が出る理由でも説明しています。
特にエンジン内で使い始めたオイルは、未開封で保管されている新品と同じ条件ではありません。トヨタも、車を使わなくても自然に劣化することを案内しています。とはいえ、日付が変わるたびに一定量ずつ傷むという単純な話でもありません。[1]
だからといって、少ししか走らない車を毎月交換すればよいわけではありません。メーカーが示す期間を守り、長期保管から使い始める場合は、保管前の整備状況も含めて販売店へ確認します。
近所への往復は、車にとって楽とは限らない

Colin Venable / 出典 / CC0
短い距離しか走らない使い方は、人にとって気軽でも、オイルには厳しい場合があります。エンジンやオイルが十分に暖まる前に停止する運転を繰り返すと、混じった水分や燃料が抜けにくいなど、状態に影響するためです。
Hondaは、エンジンやオイルが十分に暖まらない低速・短距離走行などを、厳しい使用条件である「シビアコンディション」の例として挙げています。サーキットへ行く人だけの話ではないんですね。[2]
当てはまる場合は、その車のシビアコンディション向け交換時期を確認します。「近所だけなら何年でも大丈夫」「一度長く走れば劣化が全部元に戻る」とは考えません。冷えた状態と回転数の関係は始動直後のアイドリングでも説明しています。
色だけで決めず、記録と指定を確認する

Dvortygirl / 出典 / CC BY-SA 3.0(一部加工)
オイルが黒いから即交換、きれいに見えるからまだ使える、と色だけでは決められません。汚れを取り込む仕事でも黒くなり、見た目がきれいでも全ての性能が保たれているとは限らないからです。
確認したいのは、前回の交換日とそのときの距離、車の指定周期、普段の使い方です。整備記録や交換ステッカーがあれば、今日までにどちらの目安へ達したかを確かめます。フィルターの交換周期も、オイルと分けて確認してください。[1][3]
交換までの間も、車の指定手順で量を点検します。減っていれば原因の確認が必要で、油圧警告灯が点いた場合は単なる「そろそろ交換のお知らせ」とは扱いません。安全に停止するなど、説明書の指示を優先します。量の点検は車の液体の点検を参考にしてください。




