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オートワイパーはどうやって雨に気づく?レインセンサーの仕組み

Regensensor im Mittleren Rückspiegel verbaut.jpg

オートワイパーは、フロントガラスの濡れ方に応じて、ワイパーを自動で動かす機能です。雨が降った瞬間に動き始めると、車が空を見上げて「あ、降ってきた」と判断したようにも見えます。ずいぶん気の利く車です。

でも、代表的な仕組みでは雲を見ていません。ガラスへ当てた光の戻り方から、水滴に気づいています。雨と光がどうつながるのか、順番に見ていきましょう。

アイキャッチ:ルームミラー付近に設けられたレインセンサー。ガラスの濡れ方を調べる。
Stefan-Xp / 出典 / CC BY-SA 3.0(一部加工)

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レインセンサーは、ガラスの一部の濡れ方を見る

光を使って水滴を検知するレインセンサーの例。
光を使って水滴を検知するレインセンサーの例。
ReqEngineer / 出典 / CC BY-SA 3.0(一部加工)

レインセンサーは、フロントガラスに水滴が付いたことを調べる装置です。「雨滴感知センサー」とも呼びます。代表的なものは、ルームミラーの近くなど、ガラスの内側に取り付けられています。[1]

見ているのは、センサーが向いているガラスの範囲です。屋根に雨粒が当たる音を聞いたり、空全体を観察したりしているわけではありません。検知する範囲へ水滴が付いたとき、その変化を電気の信号にして車へ伝えます。

明るさを調べる機能と組み合わせ、ライトの自動点灯にも使う装置もあります。[1] 車は雨の情報を使って、ワイパーをいつ動かすか、どれくらいの間隔で動かすかを決めます。自動で拭き始める判断と、ワイパー本体を往復させる動きは別の仕事です。アームが動き、決まった場所へ戻る仕組みはワイパーが定位置で止まる理由で解説しています。

ボルトくん

あのミラーの裏、ただの黒いカバーだと思ってた。

ハグルマ先生

車種によっては、雨や明るさを調べる装置、運転支援用のカメラなどが集まっています。ただし、全部が同じセンサーというわけではありません。
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乾いたガラスと濡れたガラスでは、光の戻り方が違う

光学式レインセンサーの原理。上は乾いたガラス、下は水滴が付いたガラス。左のLEDから出た光が、右の受光部へどれだけ戻るかを調べる。
光学式レインセンサーの原理。上は乾いたガラス、下は水滴が付いたガラス。左のLEDから出た光が、右の受光部へどれだけ戻るかを調べる。
Puppenbenutzer / 出典 / CC BY 3.0(一部加工)

光を使うタイプでは、センサーからガラスへ赤外線を当てます。赤外線は、人の目には見えない光の仲間です。ガラスが乾いているとき、決められた角度で進んだ光は外側の面で反射し、センサー側へ多く戻ってきます。[1][2]

そこへ水滴が付くと、ガラスの表面が接する相手が、空気から水へ変わります。すると光の進み方が変わり、一部が外へ抜けるため、戻ってくる光が少なくなります。ガラスに「雨が来た」と書いてもらわなくても、光の変化に証拠が残るんです。

センサーの中には、戻ってきた光の強さを調べる受光部があります。この値の変化から、ガラスがどれくらい濡れたかを判断します。ここでは一般的な光学式を説明していますが、車によって採用する検知方式は違います。[1][2]

ボルトくん

水滴を写真に撮って、1粒ずつ数えてるんじゃないんだ。

ハグルマ先生

この方式では、光がどれくらい戻ったかを見ています。ガラスの表面が変わると光の進み方も変わる、という性質を利用しているんです。

拭いた後の変化も見て、動く間隔を調節する

フロントガラスの水滴を拭くワイパー。オート機能では濡れ方に応じて動きを調節する。
フロントガラスの水滴を拭くワイパー。オート機能では濡れ方に応じて動きを調節する。
Shixart1985 / 出典 / CC BY 2.0(一部加工)

ワイパーが水を拭き取ると、ガラスの状態が変わり、戻る光の量も変わります。またすぐ濡れるなら短い間隔で、あまり濡れなければ間隔を空けるなど、車が動かし方を調節します。車速などの情報を組み合わせる車もあります。[1][3]

AUTOの近くに付いている調整つまみは、雨への反応のしやすさ、つまり感度を変えるものの場合があります。「何秒おきに動くか」を固定する間欠ワイパーの調整とは、意味が異なることがあるので、説明書で確かめておきましょう。[3]

ただし、センサーが見ている小さな範囲と、運転者が見たいガラス全体の状態が、いつも完全に一致するとは限りません。「今拭いてほしいのに」という場面では、手動で操作してかまいません。AUTOは便利な補助機能であり、視界の良し悪しの最終判断を丸投げする機能ではないんです。

ボルトくん

ときどき、こっちの気持ちとタイミングが合わないんだよね。

ハグルマ先生

センサーが測る場所や条件と、人が見ている景色には違いがあります。見えにくければ、待たずに自分で操作してください。

汚れや洗車の水にも反応するので、使い分ける

雨で濡れたフロントガラス。外側の水滴と内側の曇りでは、使う機能が違う。
雨で濡れたフロントガラス。外側の水滴と内側の曇りでは、使う機能が違う。
NWSPhoenix / 出典 / CC BY-SA 4.0(一部加工)

光の変化を手がかりにするため、センサー付近の汚れやガラスの状態などによって、期待どおりに動かないことがあります。撥水コーティングが検知に影響する車もあります。「雨じゃないから反応しない」とは限りません。[3]

洗車中やガラスを拭くときは、取扱説明書に従ってワイパーをOFFにします。AUTOのままだと、水や手、布などに反応して突然動く場合があるからです。人間がせっかく洗っているところへ、ワイパーが張り切って参戦してくると危険です。[3][4]

また、ガラスの内側の曇りは、外側を拭くワイパーでは取れません。内側が白く曇るなら、曇り取りやA/C、外気導入の出番です。外側の水滴なのか、内側の曇りなのかを分けると、使う機能もすぐ分かります。

ボルトくん

AUTOなら、ガラスの見えにくさは全部解決だと思ってた。

ハグルマ先生

外側を拭く機能なので、内側の曇りは別です。何で見えにくくなっているかを見て、ワイパーと曇り取りを使い分けましょう。
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この記事を書いた人
ハグルマ先生のイラスト

ハグルマ先生

メカニズモ編集長

2016年より自動車業界に携わり、輸入車ディーラーや中古車販売店などで実務経験を積む。

自動車専門ウェブメディアの運営にも携わり、業界で培った知識と講師としての経験を活かしながら、車の構造や部品、メンテナンスに関する情報を分かりやすく発信している。

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